失いたくないから愛せない


「川瀬さん、話があるんだけど、ちょっといいかな?」

呼ばれて廊下に出ると、小林くんが照れたような顔をして言ってきた。


「ん?何?」

「あーここじゃちょっと…」


まだ登校時間である為、周りは騒がしく廊下にはたくさんの生徒が行き来している。


「そっか…じゃあ、どうしよっか?」

「ちょっと来てくれる?」

「え?」

小林くんは突然あたしの右手首を掴んで引っ張って歩き出した。

あたしは、びっくりして彼の思うがままになってしまった。


すれ違う生徒がそんな私達をチラチラ見て行く。

なんか恥ずかしいよ!


何なの?