失いたくないから愛せない


「おはよー加奈子」

教室に入り、自分の席に座ると千英がいつものように挨拶にやって来た。

「おはよ…って、何?」

千英が私の額の当たりをじっと見てる。

「加奈子、何かあった?眉間にしわ寄ってる」

「え?」

やばい…。

不機嫌さが顔に出てた。


「べ、別に。何もないよ」

そう言う私は、完全に動揺して変に声が裏返ってしまった。