「おはよう」



翌日の朝、下駄箱で廣祐に会った。





と、いうのは本当は嘘で、本当は駅から一緒だったけど、廣祐は気付いていなくて、中々声を掛けれなかった。


でも、頑張って意を決した。


「…おう」

だけど、廣祐は私の顔を見るなり、気まずそうな顔をして、目をすぐに逸らされた。


え?あたし何かした?



廣祐が嘘ついたこと、あたしが知ってるって思ってる?



「廣祐、あのさー」

「廣祐ー!おはよん!」

私の声を遮るかのように昨日の帰りに見た彼女が声を掛けてきた。