失いたくないから愛せない


しばらしくて、静まり返った空間の中で、廊下を歩いて来る足音が聞こえてきた。


隣の教室のドアが開いた音がした。


隣の教室の実行委員が戻ってきたみたいだ。


となると、もうすぐ加奈子も戻ってくる。


急に心臓の鼓動が早くなった。


友亮の言う通りだ。


これだけのことなのに…


俺は、間違いなく純情くんだよ。


俺は、iPodをバックから取り出した。


音楽を聴いて、心を落ち着かせる。



イヤフォンを耳に着け、再生ボタンを押した瞬間、


ーガラッ



教室のドアが開いた。