失いたくないから愛せない


「…俺も、帰るわ」



廣祐はバックを手にとって、教室を出て行く。


これじゃ、今までの私達と同じじゃん。




そう思った時、ハッした。



もしかして、みんな…


私と廣祐に気を遣ってる?



わざと、二人にさせようとしてた?




すると、そう気付いた時、笑みが浮かんだ。




私は先に教室を出て行った廣祐を追いかけた。