翌日、学校に行くと廣祐はインフルエンザにかかったみたいで、さらに一週間休むことになったらしい。



だけど、この一週間で色々気持ちを整理出来た。



みんなのおかげで何が大事か気づけた。







もう逃げない。





絶対に…。






「もうすぐ夏休みだねー」

千英との休み時間こんな話が出てきた。


「みんなで遊びたいね!海とか、夏祭りとか!」

千英が夏祭りの日程を携帯電話で調べ始めた。



「夏祭りはえーっと…」

「千英!夏祭りも行きたいけど、キャンプしない?」


私の言葉に、千英が目をパチクリさせた。

「キャンプ?」

「うん!廣祐や友亮くん達誘って!」

「そっか…加奈子…安藤くんがオリエンテーション休んじゃったから、気にしてんだね」


「あいつ、昔からそういうイベント好きなのよ。だから絶対悔しがってると思うの」

「うん、良いんじゃない?みんなでパーっとしよっ!」



こうして、友亮くんに話を持ち掛けたら、大いに賛成してくれた。




廣祐には笑顔になってもらいたい。



あの写真のような二人に戻りたい。



その一心の策だった。





だがその時、千英と友亮くんが目を合わせてニヤニヤしていたことに私は一切気付いていなかった。