失いたくないから愛せない


明日美ちゃんのただならぬ様子に不安を感じ、彼女の後を着いて行くと、施設のフリースペースのところから、荒れた声が聞こえてきた。



廊下を抜けて角に差し掛かり、右に曲がると、そこには…


友亮くんと小林くんが居た。



「なにしてんの!?」

私は、驚いて声を上げた。

友亮くんが小林くんを壁に追い込んで、掴みかかっていた。


そんな2人を、風間くんと1組の小林くんの友達2人が必死に仲裁に入っている様子だった。


険悪ムードだということは、一目でわかる…。


「加奈子ちゃん…」

「川瀬…」

友亮くんと小林くんが私達に気付き、こっちに目を向けた。