失いたくないから愛せない


「もしかして、加奈子。あたしが気付いていないとでも思った?」

「え?」

「加奈子、安藤くんのことが好きなんでしょ?」

「……」


千英が気付いていたことに驚きを隠せない…。



「安藤廣祐。学年一のモテ男。女好きのチャラ男」

やだな…

千英までそんな風に言うなんて…



「でも、あたしはそんな噂どうでもいい」

「え?」

千英の言葉にさらにびっくりした。


「加奈子の好きな人だもん。あたしは安藤くんがただのチャラ男なんて思ってないよ?」

千英がにっこり笑った。