失いたくないから愛せない


私の後ろにはすでに、友亮くんと風間くんが座っていた。


そんな中、友亮くんがいじけていた。


それはもちろん廣祐が休んだからだ。


「ったく、なんでこんな日に風邪ひくんだよー。何の為に俺が協力したと思ってんだよー」

「うるせーぞ」

友亮くんの嘆きに風間くんが注意している。


でも、バスが出発してからもずっと愚痴っていたので、



「うるさいなぁー。寂しいのは分かったから!友亮くん、廣祐のことそんなに好きなの?」


と、振り返って言ってやると、友亮くんは大人しくなった。




でも、本当は私自身に言った言葉でもあった…。




隣の空席の座席を見て、私は小さく小さくため息をついた。