「廣祐また背伸びた?」


中学3年の春。


学校帰りに、加奈子が俺の頭をじーっと見てくる。

「180ある?」

「いや、176」

「ふーん。なんかムカつく」

「は?なんで?」





周りからしたら、ただの痴話喧嘩。



でも、俺達は恋人じゃない。




友達だ。