失いたくないから愛せない


「菅くん」


私は、菅くんに詰め寄った。



「あぁ"?なんだよ」

ーバシッ!

「っつ!…てめぇ!」


菅くんの左頬に平手打ちをお見舞いした。


その瞬間、周りが驚いて静まり返った。


「暴力でしか相手に勝てないあんたの方がよっぽどダサいよ。安藤くんはあんたなんかに負けない。負けてない!」



精一杯、菅くんに睨みを効かせた。


私の言葉にみんなも一緒に食らいつく。


「ホントそうよ!」

「ってか、さっきのリフティング超ヘタじゃんね」

「ウケたわー。口だけじゃん」



女子だけではなく、男子も菅くんを批判し始めた。

「ムカつくだよなぁーいつも偉そうで」

「あいつ、かっこつけ過ぎだし」

「サッカー、安藤の方が上手いんじゃね?」


菅くんはみんなから批判を受けている。

菅くんの友達も距離を置いている。


その光景にさらにカチンと来てしまった。