失いたくないから愛せない


「安藤…おまえー!」

菅くんが目を見開いてびっくりしている。


その声に、安藤くんが菅くんの方に振り返る。


安藤くんは、菅くんに怖い顔をしている。


「なんだよ。安藤のくせに俺になんか文句あんのかよ!」


菅くんが、安藤くんに睨みを効かせて、詰め寄ってきた。


だが、安藤くんは顔色ひとつ変えないままだった。



「ボールは人に当てるものじゃないよ」

「てめぇームカつく」


そう言って菅くんは、安藤くんを殴った。

安藤くんは、倒れこんだ。


それでも、菅くんは安藤くんの襟を掴んで起こして、もう一度殴ろうとしている。


やめて!

と言おうとした時だった。