失いたくないから愛せない


翌日も安藤くんは公園でサッカーをしていた。


私は、友達と別れた後、来た道を引き返し、公園まで戻った。




楽しそうにボールを蹴っている安藤くん。



学校では見たこともない表情…



サッカーが本当に好きなんだなぁと思った。



しばらくして、少し離れたところで見ていた私の足元に、ボールが転がってきた。

ボールを追った安藤くんは私に気付くと、驚いた顔をした。




私がずっと見てたこと気付いていなかったんだ…

「安藤くん…サッカー上手いね」


声をかけると、安藤くんは目を逸らした。

そして、戸惑いながらもボールを拾い、再び元の位置に戻り何事も無かったように蹴り始めた。