赤い海



かなり走ったところで気付いた。


「ここって・・・。」

あの橋でした。
誰もいない橋。川の流れだけが聞こえる

「・・・ッ・・・あぁ・・・ごめん・・・」



独りになってしまった・・・。
独りがやだったくせに自分から独りになった

あたし
「馬鹿だなぁ・・・。」独りつぶやいた。






「桜木?」





「七瀬・・。」






「どうした?」
目に前に七瀬がいる
「・・・。うわーんッ・・・わぁーん」
子供みたいに泣いてるあたしに七瀬はあわてて駆け寄った

七瀬はあたしの横に泣き止むまでいてくれる




「・・・。」
「なきやんだか?」
コクンッとうなずいた。

「行くぞ。」と立ち上がる七瀬

「え?どこに?」


「俺んち」

「え?」