赤い海



「洸に何か分かんないよ!!」
「あず?」

「あたし洸と違ってよわいもん!」
「え?」

止められないあたしの口
傷つけたいわけじゃないの違うの

「あたしは家族なんていないよっ!だってしょうがないじゃん!
でも・・・でも・・・ちょっといいなって思っちゃったんだもん!」

あたしは泣きながら叫んだ

「ずるいって・・・あたしもほしいって思っただけだもん・・・。」




「あず・・・。」

洸は背が凄く高い。だからあたしを自然と見下ろす。


「洸なんか・・・もうやだ!!!」
と言って家を飛び出した。

「あず!!!」と洸が呼ぶ

裸足のまま家を出る。




泣きながら行くあてもなく走る








どうしよう・・・洸を傷つけちゃったよ・・・・。






「うぅ・・・。洸ッ・・・・」








あたしは走り続けた