赤い海



小学生だったあたしは初めて人の死を味わった

「ただい・・・おばあちゃん!!」


学校から帰ったらおばあちゃんが倒れていた





あたしは走って兄ちゃんの中学へ行った



「井藤洸いますか!?洸いますか!?」

ひとりひとりに聞いていたら

「おい花梨!」

「兄ちゃん!!」

「なんでここいんだよ」

「おばあちゃんが!!」



あたしたちは急いで病院へ送った


「おばあちゃん。」

「花梨に洸・・・。」


「おいばばぁ。くたばんなよ」

「ちょっとにいちゃ」


「いいんだよ・・・。ありがとうね。おばあちゃんもう長くないよ・・・」






その日おばあちゃんは亡くなった