「あずちゃん・・・」 「花梨さん・・・」 花梨さんの目は腫れていた。 「あずちゃん・・ありがとう・・・兄ちゃんに・・・幸せを・・・ッ・・」 「いいえ・・・あたしは洸になんにも返してないです。あたしばっか・・・いつも・・・」 「違うよ。洸は変わったの」 「洸は昔凄く荒れててね」 「え?洸が?」 「うん」 「聞かせてださい。・・・あたし知りたいんです・・・洸の全部を・・・」 「いいよ」