そしてふと、思い出した。
………ああ。
そうか。
彼はもう、私を殺そうとしたのだった。
あの頃の面影など何一つない。
暖かさは、憎しみへ。
愛おしさは、狂気へと。
彼を駆り立てた。その原因は、まさしく私のこの髪。
ああそうだ。
だから私は、この髪が、これを持つ私自身が。
大嫌いなのだ。
だからこそ。
私は疑う。信じない。
だってきっと。
私自身が好きじゃないのなら、相手だって好きにはならないと、そう思うから。
「…それは、誠?嘘?」
「エルは、どうして嘘だと思う?」
それが、私の応えだった。
似合うと、私の髪を大切そうに撫でるシエルに対する、私の応え。
「……分からない」
そう言った私に対して、シエルは何も返さない。
やはり。そうなのだと。
彼も、あの人と同じなのだと。
そう思った時だった。
