そう思い、エルは耳飾りを握り締める手にぎゅっと力を込めた。 「…分かった」 そして、こくんと頷くと、エルは昔とは同じよう。 茂みの中を、振り返らずに走った。 ただ、前だけを向いて。 だけど、やはり聖騎士だ。 私が逃げた事は、すぐにばれてしまった。 「抵抗はやめろ!!大人しく捕まるのだ!!」 後ろから聞こえる聖騎士の声。 馬のひづめの音が、段々と近くなる。 このままでは追いつかれてしまう。 どうしたらいい。 荒い呼吸を繰り返しながら、ただひたすらに走り抜ける。