陽だまりの眠り姫

彼女の金から白に染まったグラデーションの髪を撫でる。


何をしたいのか。
エルは不思議そうにハウザーを見る。

本当に。
この奴隷屋の店主は、よく分からない思考をしている。

王国から追われているのも承知で、私を匿っているのも謎なのだ。

それでも、私の髪を撫で続ける彼に口を開く。


「…ハウザー。どうかしたの」
「いや。なんもしないさ」
「…そう」

よく、分からない。

なぜそんな綺麗な瞳で私を見るのか。

やはり、ハウザーは変人なのだと思った。