「美鈴?」 「どうしたの?」 「俺、いつか美鈴を裏切ることになるかもしれない。 それでもいいの?」 「いいの。私はそれでも橙也くんのそばに居れればいいの」 「そっか…」 「だからそんな心配しないで。 私は橙也くんのこと大好きだから」 美鈴はこのあとも何度か 好きと言ってくれた。 しかし美鈴が好きという度 俺はなんだか苦しくなった。 大学一年生の初夏、 俺は侑夏のことを諦め 美鈴と付き合うことになった。