「橙也くん?どうしたの?」 「あっ…ごめん、美鈴」 「橙也くん、さっきから謝ってばっかりだよ?」 俺は侑夏に電話を切られてから、 なんだかとてももやもやしていた。 自分に腹が立つ。 それにきっと、 侑夏はあのあと泣いていた。 「橙也くん、ゆっくでいいからさ、 私焦らしたりしないよ?」 美鈴は小さく笑った。 「美鈴、ありがとう」 正直、美鈴とうまくいくか 心配だった。 美鈴のことも俺は 傷つけてしまう気がした。