「南波秋(ナンバ シュン)。」

え?

「僕の名前。仕事は小説家。25歳。」


は、はぁ。



「え…っと、早乙女冬美(サオトメ フユミ)です。 19歳で大学二回生です。」



自己紹介が終わったかと思ったらまた沈黙が続く。



こ、この空気どうにかしなきゃ…。




「あ、あのか「なんであんなところで泣いてたの?」


「え?」




すごい優しい声で言われてなんて言えばいいか分からなくなった。




「言った方がスッキリするよ。」



…そう言われても…。



「特に他人に。」




さっきいっぱい泣いたはずなのにまた涙が出て来て、彼…あったばかりの南波さんにすべて言ってしまった。