私と春樹の間に風が流れた


春樹との思い出………


私にとってはとても嬉しかった


嬉しかったけど………


「私は作りたくない……」


春樹の顔を見れず、また空に目をやった


私は泣いてるんだろう


だから春樹を見れないんだ……


「美月、それはお前の本当の気持ちじゃないだろ」


そう言うと私の顔を覗いた


「こんなに泣いて、嫌だなんて本気で思わないだろ」


春樹は私の頭を撫でて抱き締めてくれた


「私、春樹を苦しめたくないよ……」


ゆっくりと私を起こして、春樹は優しく微笑んだ


「俺は美月との思い出が有る限り、苦しんだり絶対しない」


春樹は昔から優しすぎなんだよ………


だから後で傷つくんだよ……