『キャァァァァア』

突然の悲鳴。

頭に響く、女の甲高い声。

頭が痛い。

私は何事かと飛び起きた。

そこで見たものは、壇上に立っている一人の男子生徒の姿だった。

茶色の綺麗な二重の瞳。

同じ色の柔らかそうなパーマがかった髪。

制服をほどよく着崩している。

俗に言う王子様系イケメンの姿だった。

あの、金切り声の原因はこれか…

心底うんざりする。

毎日この声を聞くことになるのだろうな…

そう思うと、知らず知らずのうちに溜め息が漏れた。