☆彩葉side☆




嘘…ついちゃった…。




あの日の夢を見た。




でも、迷惑はかけたくないんだ。




あのときから弱い私は変わってない。




守ってもらえるのは嬉しいけど…




みんなには、私のことだけで
深く考えすぎないで欲しい。




お父さんも…そういう人だったから。




あの日……すごく怖かった。




父「っ…!娘だけはやめてくれっ」




男「あぁん?バカにしてんのかお前」




男「ならお前が死ねって話だよ」




まだ小さかった私は頭が
まわらなかった。

意味が……全然わからなかった。

でも、お父さんを助けたかった。




彩「いじめちゃダメ…!!!
ぱ、ぱぱは…優しいのぉっ!」




怖かったけど必死に叫んだ。




父「彩葉……!!!もうやめなさい」




後から聞いた話。お父さんには
借金があったらしい。で、お父さん
を殺したのがその借金してた
不良達…。

今では借金のことを知った
お母さんがすぐに返して
なんとか普通の生活に戻ったらしい。




お母さんはもっとはやく
借金に気づいていれば…って
お父さんが死ななかったのに…って
泣いてた。




お父さんがやめてくれってゆったとき
男は………うるせーって
パイプを振り上げたんだ……。




お父さんは目の前で頭から
血を流して倒れた…。




そのときは運良く大人の人が
偶然見てて警察に通報してくれたから
私は助かったんだけど。

もし、そのとき誰も
見てなかったり、見てたとしても
その人が冷たい人だったりしたら
多分私は…あの場で死んでた。




だから、その人には感謝してる。