大切な記憶を

『視衣は今、中央国立病院の集中治療室に入っているらしい。視衣のお母さんから連絡があった。…お前、視衣の心友だろ。俺も今から病院に向かうから。中央公園で待ってろ。…頼むから、ついてきてくれないか。』

珍しく、人にすがるようにお願いしてくる憐に私は少しびっくりしながら、ゆっくりとうなずく。

「…うん、わかった。」

『じゃあ、またあとで。』

憐の言葉を最後に電話がプツリと切れる。

私は、思わずそこに立ち尽くしていた。