大切な記憶を

そういうことをしている間でも、私は後ろが気になってしょうがなかった。

それは、さっきからかってきた静稀憐(しずきれん)のことが、私は好きだからだった。

この中学校に入学した時、始めて憐と同じクラスになった。

そして、初めて教室の中で憐と眼があった時、私は、憐に人目ぼれしたのだった。

その時、私は初めて憐と会話をした。

『よっ。お前、名前なんだっけ?』

『し、信崎視衣…。』

『へえ、「みい」って名前なのか。変わった名前だな。』

『そ、それなら、れんの「憐」って漢字、すごく変わってるじゃない!』

『ん、そうかな?でもま、俺たち、似た者同士ってことなんだな!』

この時から、憐とよく絡むようになった。