大切な記憶を

と。

ブー、ブー。

私のスマホがポケットの中で振動した。

「うっわ…!」

いきなり襲ってきた太もものかゆみが私を震わす。

そのせいで机をガッタン!と派手な音を鳴らしながらずらしてしまう。

その途端、先生を含む全員が私の顔を見る。

「…ごめんなさい。」

私が恥ずかしさでとっさに謝ると。

「信崎さん。寝ないでくださいね。」

「…すみません。」

私が顔を真っ赤にしてうつむくと、教室内が笑い声であふれる。