大切な記憶を

次の日。





私は朝から担当医の先生と向き合って座っていた。




「視衣ちゃん、なにか思い出せたことはあるかな。」




「…ないです。」




「なにか小さなことでもいいんだ。ほんとに、些細なことでも。」