大切な記憶を

「衣亜!」

憐の声が後ろからしたけど、もう逃げる気力も残ってない。

息を切らした憐がごみ捨て場に入ってきて、私の手を握る。

「…もどろ。」

「…なんで。」


「視衣にいろいろ説明しなきゃ、な?」

「あんなの視衣じゃないよ!」

私は憐のうでを振り払い、ぐちゃぐちゃになりながら叫ぶ。