大切な記憶を

怖さを紛らわすための会話も、なんだか虚しく病室に響いて、私たちはそのままそっと病室に後にした。



視衣の目が覚めるのはいつだろう。



私たちのこと、忘れて起きたりしないでよね。




またいつもみたいに、たくさん笑って、たくさん話して、たくさん遊ぶんだから。




絶対だから。約束だから。




私は小さな願いを胸に秘めて、夕日に染まってきた街並みを、憐と並んで帰った。