大切な記憶を

その時、横にそむけた憐の顔が赤くなっているのを、私は見逃さなかった。

「なに、照れてんの?ねぇ照れてんの?」

私が少しからかうと、憐は少しびっくりしたように表情をしてからすぐに顔を曇らせてうつむいた。

私がすこし顔をかしげると、

「…視衣と同じこというなよ。」

と泣きそうな声で言う。

その顔を見て、私は心に針を刺されたようなちくりという痛みを感じた。

「…ごめん。」

私は申し訳なさで心がいっぱいになった。