大切な記憶を

そんな私たちを、みんなは黙ってみていたけど、しばらくしてから視衣のお母さんが口を開いた。

「憐くん、衣亜ちゃん…。あのね。」

私はズビッと鼻をすすって、憐と一緒に視衣のお母さんを振り返って見る。

「視衣の容体なんだけど…ね。」

視衣のお母さんの言葉に、私と憐は耳を澄ませた。