さくらへようこそ

「あの、さくらさんとは何にも関係がありませんからね?」

安部が大倉に言った。

「ただ単にお世話になっているだけの間柄ですし、今だって相談に乗っていただけなので…」

「なるほど」

大倉は首を縦に振ってうなずいた後、
「あの、よろしかったらですけど…僕も協力してもいいでしょうか?」
と、言った。

「えっ?」

美桜と安部は声をそろえて聞き返した。

「さくらさんと安部さん…と言うよりも、横町の皆様のお力になれるようなことがあったら、僕も一役買いたいんです。

もし、相談の内容が話せるようでしたらお聞きしたいです」

そう言った大倉に、美桜と安部は顔を見あわせた。