さくらへようこそ

「えっ?」

(使えるって、どう言うこと?)

首を傾げている美桜に、
「さくらちゃん、ありがとう!

これ、三春にあげることにする!」

一葉が嬉しそうに言った後、大事そうに試写会のチケットを胸に抱えた。

「そ、そう…」

美桜は呟くように言って首を縦にうなずいた。


その日の夕方。

開店の準備をしていた美桜の元に、
「さくらちゃん、大変だよ!

大変だよー!」

いつものメンバーが飛び出すように店内に入ってきた。

「わわわっ、一体どうしたんですか!?」

美桜は手に持っていたおたまを落としそうになった。