さくらへようこそ

「俺、結構いいことを言ってたのに…」

思わぬ邪魔が入ったことに落ち込む忍に、
「俺だって仲良くしてるじゃねーか」

達也が何クソと言った。

「はいはい、タツヤもいますよ。

それでご住職の許可は取れたんですか?」

やれやれと息を吐いた忍に、
「イエース」

達也は指でOKサインを作ると得意気に笑った。

「じゃ、行くぞ」

達也に促され、美桜は寺の中に足を踏み入れた。

足元に転がっているセミの死体に、もうすぐで夏が終わるんだなと美桜は思った。