さくらへようこそ

達也に言われた通り、忍と一緒に寺の前で待っていた。

「いよいよだね」

忍が美桜に声をかけた。

「うん」

美桜は首を縦に振ってうなずいた。

「何か変な感じだな。

亡くなった人に会うのって」

呟くように言った美桜に、
「生みの母の居場所がわかったと思ったら、その人はとっくの昔に亡くなってたんだもんな」

忍は答えた。

「忍さんは、本当のお父さんに会いたいと思ったことがある?」

そう聞いてきた美桜に、忍は首を横に振った。