明日へのトビラ


翌日

教室は、いつものように騒がしい。
うるさい。
私は、ポケットからスマホを出し、鞄の中からヘッドホンを取り出す。
ヘッドホンを装着し、スマホを操作する。
別に特に聞きたい曲とかなんて無いから、シャッフルを選んだ。
そして、流れ出した曲を聞いた途端、私はヘッドホンのコードを抜いた。
…最悪…
コードを付け直し、適当な曲を選んで、机に突っ伏した。
目を閉じても、寝れるわけではない。
ただ、思い出す。
あの光景が、鮮明に…。

ズキンッ…

その途端、頭痛がする。
吐き気が込み上げてくる。

『人殺し!』
『あなたが死ねば良かったのに!』
『弘樹を返して…返してよぉ!!』

音楽が流れているはずなのに、聞こえるのは、あの時の声。
いや…やめてよ!!
お願い、来ないで!!

「…ハァッ…ハァッ…ハァッ…」

息が苦しい。

「おい、なんか、吉岡、おかしくね?」
「どうした?」
「ほら」

後ろから、男子の声が聞こえる。
ダメだ…ここで、発作を起こす訳にはいかない。
私は、ヘッドホンを外して、コードを抜き、鞄の中からポーチを取り出して、教室を飛び出した。