……。

…違うよ。好きだよ。

れおのこと、……。

そっか。うち、逃げてたのかもしれない。

本当に好きだったら、感情が抑え切れなくなって、告白したいと思うよ。普通。


でも、冷めちゃうかもって思ってたから
…逃げてたんだ。

「桃山!!!!先生呼んでるよ〜」

「あ、はーい!…ありがとう、なつ。」

「どーいたしましてー笑」

タッタッ

私は職員室に向かった。

「失礼しまーす…」

「あ、桃山!…はいこれ。」

先生から渡されたのは、親あての手紙だった。

「これは家の人に今日中に渡してくれ」

「…はーい。」

私はとても気になったが、その手紙はきつく封してあったので、あきらめた。

「あー、寒いなぁー」

ピタッ

「ん?」

「早く返してくんないかなぁ、俺の制服。」

高杉だ。

「…あぁ!…てか、あの時さぁ…」

「よろしくな。」

「はっ、…はい。」

「じゃあな」

「…あのさ!」

「…んだよ。」

「なんで高杉はそんなにいつも冷静なの?なんで…笑わないの?」

「…さぁな」

そう言って、高杉は廊下を歩いていった。