その女性は、一つの部屋に私を連れて行った。
ドアを開き、私に中へ入るよう促す。
恐る恐る足を踏み入れると、私は言葉を失った。
「……おと……さん?」
目の前には、顔に白い布を被せられた人が2人、ベッドに横になっていた。
「おかあ……さん……?」
吸い寄せられるようにベッドへ近づく。
震える両手でその布をとると、見慣れた大好きな顔がそこにあった。
「……ど……して……。」
「お2人が乗っていた車が事故にあって……」
説明なんか全然頭に入ってこなかった。
だって、いつもと何も変わらなかったよ?
いってらっしゃいって。
笑ってそう言ってたよ?
なのに……
なのになんで……。


