それから数分間暗闇をさまよい、やっと見えた街灯の下に2人で崩れ落ちるように座り込んだ。




「はぁはぁ……っ!」




「れん!!」




お腹を抱えながら倒れ込んだ蓮に駆け寄った。


すると蓮は私の手を握り、苦しそうに笑った。




「……だいじょ……ぶだ。あれ、防犯スプレーだから、しばらく動けねぇ……はずだ。」


「ごめん、私のせいで……」




その瞬間、ふわっと大好きな香りがしたかと思うと、柔らかいものが唇に重なった。