-悪魔が紡ぐ恋の唄-



「え??鷲宮荘??!」


「はい」


「じゃあ新しく
引っ越してくる人って
君だったんだ!!」


「……は??」


「私、管理人の娘の
鷲宮雛智!!
お隣だよ。
名前は??」


「……水島希蒼……」


「希蒼くんね、
よろしく!!
ってわけで、お家は
あっちで〜すっ」


半ば強引に手を引かれ、希蒼は抵抗できなかった。



…つまり鷲宮雛智は、僕が
住むことになる鷲宮荘の
管理人の娘だと。


そしてお隣さんだと。


そういうことか─??



だが、そんなことより
しっかりと彼女に
握られている手が、
熱くてたまらなかった。