雨のち晴れ

しかし和也の驚いた顔を見て我に返った

橘は時計を見て
「あぁすみませんでした」

声は裏がえっている

「いやー無事ならいいんです。夜になっても連絡がないので心配でしたよ」

「本当にすみませんでした。いつの間にか眠ってしまって」


「ということはやっぱりダメだったんですね」

和也は肩を落とした

「いえ、少しずつやっていきましょう」

橘はそう答えた

春菜は眠っているのか物音ひとつ部屋からは聞こえてこなかった




「では失礼します。春菜さんによろしくお伝え下さい」

橘は和也にそう告げ家を後にした


和也も家の外まで橘を見送った
和也は橘の後ろ姿を見つめたあと
再び家に入り春菜の部屋のドアの前へ