そして日曜日
時計の針は午後三時三十分を指している

そのとき
「ピンポーン」
とインターホンの音がした

橘が来たのだ

玄関へ駆け出す春菜

扉を開けると笑顔の橘が立っていた

「春菜ちゃんこんにちは。今日は公園に散歩に行こう」


「うん」

春菜は橘に笑いかけた


春菜は靴を履いた
靴を履くなんて何年ぶりのことだろう
春菜の胸は高まっていた


靴を履き終え

「行こうか」
橘が春菜にそう言って玄関の扉を開け橘は先に家を出た