確かに南雲くんはかっこいいし、誰にも信頼されてるし、人柄も良いとは思うし、嫌いではない。
「なぜじゃ?」
「…理事長が、よくお分りでは?」
あたしは、そういう次元じゃない。
好きとか、嫌いとか、気持ちよりも、もっと別のことがある。
大げさに例えていうなら、身分の違い、宗教の違い、などなど。
理事長がそれを一番知ってるはずなのに。
「まあ、お主がそう言うのであれば」
そう言って理事長は、紫苑さんの方へ向かった。
ーーあたしは、本当は、ここにいてはいけない人間なのに。
「凛ちゃん、疲れた?」
「…順平くん、ちょっとね」
「下に行ったら?結衣いるし、一眠りするといいよ」
「そうする…」



