「花火まで時間あるから、ゆっくりしておいて」
そう言って南雲くんは、離れていった。
なんていうか、独特の雰囲気の人だよなぁ…。
「惚れたか?」
「り、理事長!?」
「わしの自慢の孫じゃ。娘がああだが、しっかりした子に育ってくれて良かったわ」
そう言って、ビーチチェアに座る紫苑さんに目を向ける理事長。
「自由奔放すぎての、学校にも行かぬというあのジャジャ馬娘のためにと、紫苑学院を作ったが……。作った甲斐はあったようじゃの」
紫苑さんを見つめる理事長は、いつもの理事長とは違って母親の顔をしている。
「で、孫はどうじゃぁ?」
ニコリと、満面の笑みを浮かべ、南雲くんを進めてくる。
「いや、遠慮します…」



