「学年首席と次席、そして3位のお主らが全国10位に入ってくれれば、来年度も志願者増えるじゃろうの〜」
ああ、そういうことか。
理事長としては入学希望者を増やしたいのか。
あれだけ高倍率なのに…。
そんなにアピールしなくてもいいでしょ、と思っていたあたしだけど、二人は理事長の別の言葉に反応していた。
「3位…?」
南雲くんと、茅野くん、二人からの視線を感じる。
そういやしれっと、誰にも言っていないあたしの順位を理事長言ってた…。
なんか、怪しまれてる…。
「君、3位だったの?」
「う、うん…」
「…………」
茅野くんは疑わしき目で見てくるけど、うん、そうだよね、でも3位なんだよ…。
あたしもまさかとは思ったけど、3位だったんだもん…。



