これが普通だよ、とあまりの浮世離れした街になんの躊躇もなく過ごす凛ちゃん。




「結衣と凛ちゃんってさ」

「ん?」

「凛ちゃんが玉の輿じゃなくて、結衣が玉の輿だよな」




まあ、たしかにそうかもしれない。



だから凛ちゃんにとって結衣は王子様というより、騎士なんだと思う。



でもさ、



「南雲を東雲と同じくらい世界的にするために、結衣がいるんだろ?」




結衣にはこれからが大変なのかもしれない。

でもそれを支えるため、結衣に手を貸すことができる存在でありたい。



「俺たちも頑張らねぇとな」

「だな」

「やるしかねぇだろ」

「まったくだよ」




僕たちは結衣に助けられた。

だからこそ、結衣が頼れる存在でありたいと思う。