それは梅雨が明け、一学期の期末テストも終わり、もうすぐ夏休みを迎えるという日だった。








「お前ら聞けっ!!!」




朝一、旧図書館に駆け込んできたマサが大声で叫んだ。




登校して早々、教室にも行かずにここでくつろいでいたのは、結衣以外のメンツ。




「なに、うるさい」

「マサのせいでタイピング間違えた」



仁はソファーにただ座ってテレビ見てて、順平はノートパソコンで何かしていた。



俺も昨日の夜は蘭チャンとイイコトしてたから寝不足なんだけどなぁ…。



「お前らそんな呑気なこと言ってられるかっ!」



マサは大股で中へ入ってくると、ソファーに勢いよく座り、テーブルを叩いた。





「ーーあいつが浮気している」